プロレド・パートナーズに入る前に何社かの経験をなさっているそうですが、経歴を教えてください。
最初の4年間は、大手金融業者のアプリケーション開発をやっていました。そこで「要件定義から最終納品まで」の一連の仕事を経験し、身に付けたことは今の仕事にも役に立っていると思っています。
その後は、同じく金融関係や電力会社のシステム開発などをしてきました。
コンサルティングに関わるようになったのは、前職に入社した3年ほど前からです。

アプリケーションやシステムの開発という別の仕事から、このコンサルティングという仕事に飛び込まれたのは何か理由があったのでしょうか?
前職でも「お客さまの要望を聞いて、考え、何かをつくる」ということは必要だったのですが、基本的には営業部門の方々が取ってきた仕事をただ淡々とこなす、といったものでしたので、「自分らしい仕事ができない」といいますか、「自由に仕事ができない」という不満足感を持っていました。
それが今の会社、プロレド・パートナーズでは、まさに「フェイス・トゥ・フェイス」、お客さまと直接コミュニケーションしながらああだこうだと議論し、自分の考えも受け入れてもらいながら仕事ができる。それが今、とても楽しく思えています。
もちろん、以前のように「言われたことだけをやればいい」というのは仕事としてはラクな面もあったのですが、私にとってはどこか物足りなかったんですよね。
転職活動の中で、最終的にプロレドを選ばれた理由は何でしょうか?
主には「社風」だったと思います。面接を受け、みなさんと接しているだけでも、「自由で大らか」という空気感が伝わってきました。
私の31歳という年齢も関係なく、任せられる仕事は任せてもらえる、という面に惹かれた部分もあります。
もちろん、待遇面のことも大きくはあったのですが──それは単なる報酬、お給料という意味だけではなく、休みの取りやすさや仕事での裁量権、出勤時間をある程度自分で決められる、といった「自由」に関することに魅力を感じました。
実は他のコンサルティング・ファームへのお話もあったのですが、当社では社員同士が上下関係なく意見を言い合いながら議論ができる、じっくり話を聞きたいときは誰でも時間をとってくれる、ということにより大きな魅力を感じました。
これは直接言葉で言われたことではありませんが、「あなたと一緒に仕事をしたい」という気持ちが伝わってきたことも大きかったですね。
今のお仕事には満足されていますか?
はい。もちろんお客さまからお叱りを受けることもありますし、褒めていただくこともあります。そのどちらにしても、「自分の仕事をちゃんと見て評価してもらえている」という満足感があります。
もちろん、叱られたときにはその場ではどうしても落ち込んだりしてしまうのですが(笑)。
もうひとつ、これは内側の問題なのですが、私は今、チームリーダーを任されておりまして、前職から通じるようなマネジメントの経験が少なかったので、「チームメンバーの力量を最大限に引き出し、まとめられているのだろうか」という部分に不安を感じることはあります。
それでも、チームですから、それぞれのメンバーに対して真摯に対応を続けていくと、きちんとまとまりがでてくるんですよね。試行錯誤を続けながらですが、全体的には満足していると言えます。

今は、具体的にはどのようなプロジェクトを担当されているのでしょうか?
ある大手電機メーカーさんの、ITコストの抑制化についてのコンサルティングをやっています。
とにかく先方の会社規模が大きいので、さまざまな側面からコスト削減を考えていくのですが、ただ「下請けさんに価格を下げてもらいましょう」というような、単純なことはやらないようにしています。それではコンサルティングの意味がありませんから。
まずはクライアントさんの予算、金額としてはとても大きなものなのですが、それをこちらで分析し、次に先方にもご納得いただけるように「見える化」して相互にお話を続けています。
他のコンサルティング・ファームさんに比べて「当社はここが秀でている」とお感じになる部分はありますか?
そうですね。当社はよく、「すでに他のファームとプロジェクトを進めているものの、うまく進められていない」という会社や部署の方々に改めてお話をうかがいに行くこともあるのですが、他社にはない解像度の高い知見が蓄積されていることもあるので、その点をご評価いただくこともありました。
蓄積されてきた知見が、個々人や各部署だけにとどまるのではなく、全社的に、それこそ蜘蛛の巣のようなシナジーを持って共有されていることが強みの一つかと思います。
昔の会社によくあったような「これはオレの手柄だ」「オレが、オレが」というような個人単位の自分勝手さは、まったく感じることがありません。お互いにつながり合いながら仕事を深めていくことを、楽しんでいるようにさえ感じます。
また、他社ではメンバーにわざと負荷をかけて業績を出そうとしているところもあると聞きますが、当社にはそういったことはまったくないですね。
もちろんスケジュールの都合などでこちらに何かの負荷がかかりすぎている時期や場面もあるのですが、そういうときは周囲が先に気付いて、人員を増やしてくれたり、社内にあった資料を共有してくれたり、別の視点を与えてくれたり、と、具体的な手助けをしてくれます。
プロジェクトが終わった後も、「ハイ終わりました、お疲れ様でした」というのではなく、きちんと社内でフィードバックをもらえるのも、ありがたいですね。自分たちの成長に繋がっていると実感しますし、次の仕事ではここを活かしてやろう、という気になります。
コンサルティングというお仕事の中で、もっとも大切にしていることはなんでしょうか?
コミュニケーションです。
コンサルですので、見栄えがよく分かりやすい資料をつくってお客さまにお出しする、ということは当たり前のことだと思うんです。
しかし、そこで無理やり納得していただき、こちらの方針に沿って動いていただくようなことはしません。
もちろん言葉上のコミュニケーションも大切で、それが基本ではあるのですが、それに加えて相手の顔をそっと見ながら、「あ、ここはまだ説明不足でお分かりいただけていないな」「ここは先方の何かの事情で難しいんだろうな」などといったことを読み取るようにしています。そして次にお会いするときには、そこにきちんと対応できるようにしています。
クライアントさまのおっしゃっていることを、言葉以外のことも含めて受け止め、都度都度こちらの方針を変えることもしながら、一緒に仕事を進めていくよう意識しています。

ライフワークバランスという点についてはいかがでしょうか?
そこはとても気楽にやらせてもらっています(笑)。趣味の料理やゲームなどですね。
もちろん業務が逼迫していて仕事が大変な時期もありますが、基本的に社員に与えられる裁量権が大きいので、プロジェクトのスケジュールをある程度自分でコントロールできたりもしますし、仕事中でもリフレッシュをして気分を変えたい、といったときにも自由度が高いです。仕事には関係なくある程度の期間のオフタイムをとる中で、仕事上での新しい視点に気付くこともします。いわゆる「コンサル = 忙しすぎる、ブラック」といった面は、当社ではまったく感じることがないです。
これは仕事としてだけではなく、一人の人間としてのお話でもあるのですが、何か気を付けていらっしゃること、目標とされていることはありますか?
少し言い方が難しいんですが、私は「人徳」を貯めておきたい、ということをいつも考えています。
仕事の話ならば、たとえばマネージャーとして部下と接するときにも、もちろん指摘すべき部分は指摘した上で、「褒めて伸ばす」のがよいと思っています。それを続ける中で、「求心力」というものが生まれます。
仕事でもプライベートでも、この「求心力」というものを大切にしていきたいと、いつも思っています。
「人徳」を貯め、「求心力」を身につけることで、よりよい人々との交流を重ね、その輪を広げ、公私ともに充実した生活を送れるようになると考えています。
名倉 敬
コンサルティング第1本部 デジタル&ハンズオンセクター マネージャー
大学卒業後、大手SIerに就職。大手業務アプリケーションの開発やオフショア金融開発の管理、要件定義から移行までの一連の業務を経験。その後日系コンサルファームに転職、大手金融会社のシステム開発案件の横断PMO、電力会社の社内イントラアプリのITPMO等、経験を積む。2024年にプロレドに入社
