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コンサルティング業界を変革させる、プロレドと私たちの挑戦

小林 範之

コンサルティング第1本部 ストラテジー&ハンズオンセクター パートナー

宇根 一博

コンサルティング第1本部 デジタル&ハンズオンセクター シニアマネージャー

今回の対談は、外資系コンサルティング・ファームを経てこのプロレド・パートナーズに入られたお二人ですが、まずは経歴を簡単に教えていただけますか?

小林: 私はもう20年ほどコンサルティングに携わっていて、基本的には金融企業の経営戦略などに関わってきました。こちらへの入社前は、できるだけ価値の高いところにフォーカスした案件を選ぶことが多かったです。
企業全体の戦略や今後のあり方をしっかり見据え、その中でのDX化、IT化といったものにも重点を置いて仕事をしてきています。

宇根: 私のキャリアとしては、これまで大手のコンサルティング・ファーム数社に在籍していまして、幅広くシステム開発の案件などに関わった後、ITコンサルティング、ビジネスコンサルティングを主としてきました。
大手の中で10年ほど経験を積みましたので、直近では、より経営サイドに近い業務に携わる機会も増えてきました。
具体的には、金融機関、特に保険会社向けのIT・デジタル戦略の策定や新規事業開発、人材・組織変革、クロスボーダーM&AのPMI、海外ベンチャーの日本進出支援など、海外関連の案件も数多くやってきました。

そんなお二人が、なぜプロレド・パートナーズを選び、入社してこられたのでしょうか?

小林:もう大きなファームでの経験は十分だという思いもありましたし、また、海外資本の大ファームは、それなりのやりにくさもあるんですよ。
大量採用をしたりもするので、私としてはその人員をどのように各プロジェクトにアサインしていくか、どのように育てていくか、という部分にストレスを感じていた部分もありました。
そうしますと、本来重視すべきクライアントへの価値提供がしにくい、とも感じるようになってきたんです。
私自身はコンサルティングというものは、やはり「業績の向上」など、ちゃんと数字に見えるものであるべきだ、と考えています。それが、大きすぎるファームだと、できなくなってきたのです。
そこで、極力「将来の競争力」のある、「自分の仕事を与えてくれる環境のある」ファームを探していまして、そこでこのプロレド・パートナーズを見付けました。

宇根: 私は大手ファームで10年ほど経験し、その中でさまざまなプロジェクトに加わっていった中で、サービス提供するという経験はすでにかなり培ったと実感しているところでした。
そして「じゃあ次に何をしようか」と考えたときに、今度は事業経営サイドに回ってみたいという気持ちが出て来たんです。同時に、お客さんに自分のサービスを売り込んでいきたいという気持ちも強くなってきて、「じゃあそれってどういう環境ならできるかな」と考えたときに、まだ十分には成長しきっていなくて、自由に動ける部分も大きいということで、ベンチャー・コンサルというのを考えていたんですね。
その中でいろいろと見比べていくと、イケイケドンドンなベンチャー、若くてノリもよくとにかく押しが強いようなところも多く、「これは少し自分には合わないな」「平均年齢の低すぎない、もう少し落ち着いた環境で仕事をしたいな」と考えるようになりました。そこで選んだのが、このプロレド・パートナーズだったということです。成熟感、サイズ感がちょうどいいように思えたんですね。

では、プロレドが他ファームに比べて、どんな強み、差別化できる部分を持っていると思われますか?

宇根: サービスの特徴として、いわゆる「見極め期間」というものを設けています。クライアントに対して提案を行うのですが、それに対して先方でなかなか予算化ができない、という場合に、提案活動が長引いてしまうケースが過去によくありました。
この「予算もついていない見極め期間」というもので、相手の懐に入り込み、「じゃあ何かプロジェクトを始めてみましょうか」となることがあるのは、ひとつの武器だと思っています。

小林:私は「多様なクライアントを持っている」という点が他にはない良い点かな、と思っています。
超大手上場企業から中堅のクライアント、またもっと小さなクライアントも持っていて、他にもたとえば自治体に対するコンサルティングも受け持っていたりしている。そんなふうにバラエティに富んだクライアントを持っているので、社内で何かディスカッションをしていても、さまざまな企業体の話を参考とすることができるという部分は、他社にはない当社の特長だと考えています。
もうひとつは、チームワークが良くフラットな組織だという点があります。縦横の距離感が近く、仮に新卒の皆さんが入社されてもいろんな分野についてのディスカッションが可能ですし、少数精鋭で専門性の高いブティック・コンサルであるという強みを活かして、社員一人一人のパーソナリティを重視し、それぞれに対して思いやりを持って接することができるという面もあります。
そういったことから、「アイデアも出やすい」「想像力・創造力が高い」という側面も出て来て、クライアントに高い価値を与えることができる、とも思っています。

おふたりは2024年入社と、あまり当社での年数は経っていないのですが、今おっしゃったようなことを実感されたことはありますか?

宇根: 私が他社と比較して「やりにくい」と感じていたことに対して、すぐに新しい制度をつくってくれたりしたんですよ。私の意見をしっかり採り入れ、コミュニケーションをとり、受け入れてくれた。それはここの良い面だなあと思いました。

小林:全社的に経営陣とメンバーの距離が近いんです。なので、きちんと提案すると、ただ絵を描いて終わりでなく、ちゃんと実行に移すことができる。
たとえばAIエージェントを入れて、新しい効率化モデルをつくり、海外に輸出するというようなことをやったらどうですか、などといった提案、アイデアも、経営側に直接届けることができる、っていうのはいいですね。
「会社の攻め方」が固定していないんですよ。どんどんみんなの意見を採り入れながら、月単位、半年単位、年単位で会社が変わっていくという部分に面白みを感じています。
採用に関していえば、むしろそういう人、会社の空気をガラッと変えてしまうような人に入ってきてほしいですね。

具体的に今、どんなプロジェクトに携わっていらっしゃいますか? また、その中で目指す価値提供とは?

宇根:今は、ある大手企業で新しい事業、サービスを始め、広げていこうと考えていて、私たちはその戦略を立て、実行支援をしています。
課題としては、社内で業務が属人化してしまい、その人にしか理解できないような部分がいくつかあったので、その人の知識や経験を一般化することを試みています。私たちのほうでその人の構想や業務を分解、言語化して、誰でも同じよう動けるようにできるようにする、ということです。
もう一つは、新しいビジネスモデルのコンセプトや戦略をゼロから組み立て、サービス案の検討、受容性調査までを行い、全体がうまく回っていくように価値提供をしています。

小林:「目指す価値観」という意味では、私としては、強く主張したいことがあります。
「コンサル業界の闇」というものがあるのです。
コンサルティングの仕事って、戦略策定があって、要件整理があって、IT化などがあって、という感じじゃないですか。基本的にその中の、戦略策定と要件整理は、本当ならクライアント側の社員がやるべきものなんです。コンサルタントがやるべきものではないと思っています。少なくとも、私たちの年代の人々は、絶対に自分たちでやっていた。
しかし今は、人材不足の影響もありクライアント側の競争力が下がりつつあります。私はコンサルタントでありながらも、そこの部分に対しては非常に危機感を抱いています。何でもコンサルに投げてはいけない。
そこは、クライアント側の欠点でもあり、本質的には私たちコンサルティングファームの悪い部分であると捉えています。
コンサル業界というものは今、全体的に業績を伸ばしていますが、私と同じような「あるべきコンサルティング業界」という問題意識を持っている方々、ファームが増えればいいなと、私は考えています。
「今やっているプロジェクト」というご質問ですが、大きな意味では、私は今、そういう「問題意識」を広げることをやっています。
コンサルタントとして、「本当の価値を届けたい」と、強く思っています。
また、今私がやっている事業としては、「日本の国力に繋がるような新規事業」をいろいろと提案しています。
たとえば今私は銀行業界の案件を持っていますが、銀行だけでなく、他の業種も一緒にいろいろとやればいいのに、お互い良いものを持っているのに、と思います。
そこをどうくっつけて、新しい価値を作り出していくか、そういうところを目指しています。

今、AIの進化が急激に進んでいますが、「コンサルとAI」の今後についてはどのような考えをお持ちですか?

小林:AIは、私たちコンサルタントの「バディ」になる存在だと思います。
たとえば、一番価値のある「ビジネスを発掘すること」は、われわれ人間がやる。発掘した後に、何かのプロセスをつくったり、その中での論点や課題を見付けて整理したり、システムをつくったり、という比較的単純な「労働力」や「オペレーション」の部分はAIにやってもらえばいいですし、将来はそうなるであろうと思います。
AIは24時間不休で働いてくれるので、クライアントに対する単価も安くなるでしょうしね。

宇根:これは生成AIを使ってみた中で感じたことなのですが──彼らはいろんな情報を提供してくれるのですが、その中で情報を精査し、正しい情報を絞り込んでいって、それを元にビジネスの全体像を組み立てる、それがコンサルタントの役割となると思います。
戦略でいうと、リサーチ業務などは生成AIなどに代替されていくと思うのですけど、その中から情報を目利きし、ビジネスモデルを組み立て、それを実現していく、それができるコンサルがこれからは生き残っていくだろう、と考えています。

お二人の立場ですと、これから若いメンバーたちを指導する場面が多くなると思うのですが、どういった方たちにこのプロレド・パートナーズに来てほしいとお考えですか? あるいは一緒に働きたいシニア層についても教えてください。

宇根:若手に関して言えば、タフネスさと柔軟性がもっとも大切だと思っています。
クライアントから厳しいことを言われることもあるかと思いますが、それでなかなか立ち直れない、というのは勿体ないです。それより、何か言われたらどんどんリトライしてくれるような人が向いていると思います。
思考的には、仮説ベースで自分の意見を組み立てることができて、それを適宜見直しながら、ちゃんと実行してくれる人であると、その後どんどんと伸びていきやすいと思います。
シニア層に関しては、他の派生業務ではなく、自分でプロジェクトを組成した経験が豊富で、こういう課題に対してはこういうことをやればいいんですよ、と構想を策定するところからできる人と一緒に働きたいと思っています。

小林:「絶対的なクライアント・ファースト」な気持ちを持っている人に来てもらいたいです。
あとは、さっき申し上げたような「コンサル業界の闇」のようなものに少しでも問題意識を持っている人がいいですね。
要するに私は、コンサル業界のモダナイゼーションをしたいんですよ。その価値観に共鳴してくださる方に、ぜひ来てもらいたいと思っています。

お二人がプロレドに入って、良くも悪くもなにかギャップを感じられたことはありましたか?

宇根:結局、大手ファームに入ると、金融なら金融、保険なら保険、と特定の領域に固定されてしまうものなのですが、プロレドはワンプール制なので、自らこの業界のこの会社に、こういったサービスを持ち込みたいと言えば、それを許してくれる自由さがあります。
多くの場合、自分の職務経歴というのはある程度偏ってしまうものなのですが、そこに自分の意思でバリエーションを増やしていける、自分らしい色を付けられる、そういったところはプロレドの魅力だな、と思いました。

小林:他のファームだと、自分なりのサービスを作ったり、それを持ってどこに営業に行くかを決めたりは、限られた人間しかできないんですよ。
プロレドだと、そこの部分を、自分で「人生設計」できる。
うちは、入社した直後から経営者に対して「どういう方向に行きたい」などと言うことができるので、経験の積み方というのがスピーディですし、結局、みんな「イケてるビジネスパーソン」になれると思うんです。
他のファームにいると、最終的に「結局オレ何やったんだっけ?」っていうようなことになりがちなんです。
50歳、60歳になったときに、経営の感覚も理解しながら仕事ができるというところが、うちのような会社が自慢できることだと思います。
20年前ぐらいまでは、「コンサルタントになりたい」という人は「経営者になりたい」という人だったんです。が、今、大手のコンサルティング・ファームに入ったところで、絶対に経営者にはなれません。そんな経験を積むことができません。
だから、将来経営者になりたい人がいたら、うちに来てほしいと思います。うちでの経験をステップにして自分の会社をつくっていくような、「経営者輩出企業」にしたいですね(笑)。

コンサルティング第1本部 ストラテジー&ハンズオンセクター パートナー

小林 範之

US Shenandoh大学卒業後、PwC、EY、アクセンチュア等の外資系コンサルティングファームを中心に20数年にわたって経営戦略コンサルティングに従事。長年に渡り金融インダストリーに属し、特に銀行ビジネスにおける経営戦略からデジタル・トラスト領域までの幅広いコンサル経験を通じて広範なバリューチェーンに精通している。新規事業戦略策定、ジョイントベンチャー設立、NewTech活用による縦割りからの脱却など、企業の変革に関わる構想策定から実行支援まで多くのプロジェクトをリード。

コンサルティング第1本部 デジタル&ハンズオンセクター シニアマネージャー

宇根 一博

IBM, Deloitte等を経て現職。金融業界を中心に、新規事業創出、DX、M&A/アライアンス、組織改革、グローバル対応など、幅広いテーマに従事。事業の方向性をもとに、ビジネス・ITの両面から、実効性のあるビジネスモデルを組み立て、推進することを得意とする。

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コンサルティングの力で、企業を変え、業界を変え、社会を変える。これからも変革を生み出し続けるプロレドで、共に未来を切り拓く仲間を探しています。