通信費(固定電話・携帯電話)のコスト削減術

このページでは通信費(固定電話・携帯電話)の現状や動向について解説します。あらゆる情報がネットワークで接続されるようになったことで働き方が大きく変化し、多くの企業でオフィスのハードやソフトを見直されたい意向が高まっています。そのような情勢の中、5Gの拡大や業務に関わるサービスの「クラウド化」に伴い、ビジネス環境の変化に拍車が掛かっている状況です。

とりわけ5Gの拡大においては、単なる電波状況の改善に留まらず、既存サービスやシステムの高速化・大容量化、 XaaS企業の台頭を受け、5Gを自社ビジネスにどう活用してゆくか、5G社会でどう生き残ってゆくかを少なからず議論・推進されていることかと思います。

業務効率化やアウトプットの品質向上を目的に、通信環境の整備も含めたITインフラの見直しを図られるケースも増えておりますが、こうした領域は初期導入費用こそ安いものの、ランニング費用が嵩むコスト構造となっており、費用対効果や活用度合いが見えにくいというのが実情です。そのため、当社のようなIT領域・通信インフラにおける専門的かつ総合的な知見を持った外部機関へのコンサルティングニーズが強まっております。

上述したような環境変化をチャンスと捉え、現在の業務のあり方やコスト構造を見直すきっかけとしていただき、当社が有するコストコンサルティングのノウハウや費目の専門家としての知見を、是非活用していただきたいと考えております。

通信業界の事業構造

通信業界の中でもプロレドがよく取り扱う固定電話と携帯電話の2つについて、事業構造をご説明します。

1.固定電話

一定の場所に固定された電話のことを指し、大きく下記の3つに分類されます。

  1. アナログ電話
    黒電話の頃から存在する有線回線です。銅線を用いたことからメタル回線と称され、 NTTやソフトバンクがサービス提供しています。電源を必要としないため災害に強いなど、回線の安定性が強みですが、基本料や通話料が割高です。 
  2. IP電話
    ADSLや光ファイバー等のインターネット回線を用いて通話を行うもので、アナログ電話と比較して基本料が安く、通話料も距離に関わらず一定です。ただし、「03」等の市外局番の部分が「050」で始まる電話番号となり、フリーダイヤル(0120で始まる番号)や緊急通報用番号が使えないことがあります。 
  3. ひかり電話
    光ファイバーのインターネット回線を用いて通話する電話で、通話の安定性と速度に優れています。NTTが提供する光ファイバー回線の契約に加え、プロバイダーとの契約が別途必要となります。IP電話と同じく基本料や通話料金は安いものの、光回線がないと設置できず、停電時には使用できなくなります。

前述の通信環境の高速化・大容量化に伴い、最近では電話機を設置しない新しい形の固定電話として、クラウドPBXを利用した「ソフトフォン」への移行が注目されています。リモート勤務下でのオフィス電話の活用方法の見直しに代表される固定電話の形態変容は、通信・通話の領域に留まらず、クラウドを活用した業務の取り組みへとつながっています。

プロレドでは固定電話単体でのコスト見直しも多く手掛けていますが、近年では携帯電話やネットワーク領域も絡めた複合的な取り組みが増えております。なお、メタル回線(ISDN=INSネット ディジタル通信モード)は2024年1月に廃止のため、通話利用以外のビジネス用途(POS端末通信用、警備回線用、クレジット端末通信用等)のINS回線は、インターネット回線を介した接続へ切り替え(クラウド活用)やIP電話への切り替えが急務となります。

2.携帯電話

持ち運びが可能な無線通信端末のことで、端末種別としては

  • ガラケー
  • ガラホ
  • スマートフォン
  • タブレット
  • Wi-Fiルーター

が含まれます。

一般消費者向け携帯電話と同様、法人向け携帯電話においてもNTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクが主要サプライヤーとなっておりますが、後発の楽天モバイルもサービス提供エリアを拡大中です。また、無線ネットワークを自前で持たず、3大キャリアから回線を借り受ける形でサービス提供を行う「仮想移動体通信事業者(MVNO)」、通称格安携帯会社も提供料金の安さから注目されています。

近年のコロナ禍での在宅勤務の推奨、遠方出張や企業往訪の減少等働き方も変わり、企業内での携帯電話での通信利用の頻度が増加傾向にあります。なお、ahamoやpovo等の大手キャリアの一般消費者向け格安料金プランは法人向けには提供されておらず、法人ごとの相対契約で料金が設定されています。

固定電話料金のコスト構造

次に、固定電話のコスト構造についてご説明します。固定電話の料金は大きく以下の3つで構成され、中でも 2 の通話料は各回線の利用状況に応じて変動します。

  1. 基本料金(回線使用料)
    アナログ電話/IP電話/ひかり電話いずれも、ご契約の全回線に原則発生する料金です。アナログ電話における基本料は事務用・住宅用と取扱所の種類(利用環境ごとに設定された等級)、IP電話やひかり電話はフレッツプランと呼ばれる通信速度や接続拠点数に応じて基本料が設定されています。
  2. 通話料
    外部への通話時に必ず発生する費用で、通話分数と通話先(距離)に応じて費用が変動します。携帯電話の国内通話とは異なり、通話先が 市内/県内市外/県外/携帯電話/IP電話 のいずれかによって、課金体系や割引率が異なります。
  3. オプション(付加機能使用料)
    基本プランには含まれないオプションサービスで回線ごとの必要に応じて付与されています。キャッチホンやナンバーディスプレイ、転送サービス、複数チャネル、追加番号等があります。

携帯電話料金のコスト構造

次に、携帯電話のコスト構造についてご説明します。携帯電話の料金は大きく以下の4つで構成され、中でも 2 の従量料金は各回線の利用状況に応じて変動します。

  1. 基本料金(基本プラン)
    端末種別を問わず、ご契約の全回線に原則発生する料金です。「通話料金」を設定する通信プランと「データ通信」を設定する通信プランに分けられ、端末種別や利用形態によって様々なプランが用意されています。国内電話がかけ放題になるプランや毎月一定額の無料通話を付与するプラン、大容量通信が可能なプランから最低限の通信容量のプランまでキャリアごとに特徴があります。
  2. 従量料金(通話料・通信料)
    基本プランで設定された通話や通信容量を超過した際に、都度発生する課金を指します。できる限り従量課金が発生しないように利用状況に即したプラン選択を行うことで、携帯料金の抑制につなげる事が可能です。
  3. オプション
    基本プランには含まれないオプションサービスを指し、端末ごとにどのオプションを付与するか選択されることが一般的です。留守番電話や迷惑電話撃退、三者通話サービス、割込通話等の基本的なオプションから、保守パックや補償サービス、デバイスの一括管理システム(MDM)など万が一に備えるオプションまで多岐にわたります。
  4. 機器代金(端末購入費)
    iPhoneやiPad等の端末機器の購入代金もしくは使用料を指し、契約形態は一括購入、割賦購入、レンタルの3つが代表的です。一括購入以外のケースでは、端末機器代金を契約年月で割った額を毎月の割賦代金、または指定のレンタル料金として支払います。契約期間の途中での端末契約の解消には違約金(解約料・割賦残債の支払い)が求められます。

プロレドのコスト削減の特徴

プロレド・パートナーズはコスト削減に強みを持ったコンサルティングファームです。ここでは、プロレドが手掛ける通信コスト適正化の特徴をご紹介します。

①20名規模の通信費専門チーム

プロレドの通信関連分野を専門とするチームには約20名のメンバーが在籍しており、日々の市況調査や料金データ分析、通信キャリアとのコミュニケーションを通じて通信コスト構造を把握し、多岐に渡る情報を収集・蓄積しています。また、各通信キャリアとはクライアントのプロジェクトを通じて戦略的パートナーとしての関係を構築しており、単なるスポット的相見積もりではない、最適提案が可能な体制を整えています。

①20名規模の通信費専門チーム

②豊富なプロジェクト実績に基づく削減診断

プロレドは通信コストに関するプロジェクトで国内最大規模の実績を持ち、あらゆる業種・業態・企業規模のクライアントの調達支援を行っております。これらのプロジェクト実績をもとに、クライアントの利用状況に対する適正価格を診断し、具体的な削減見込み額を算出しています。

③利用状況に合わせた適正プランの見極め

コスト見直しプロジェクトでは、日本全国のあらゆる企業の利用明細を分析しており、そのパターンは千有余を超えております。通信費専門メンバーは通信業界に関して横断的な知見を持つ、日本でも随一のプロフェッショナルであり、各キャリアが保有する様々なプランの中から、クライアントにとって最適なプランをご提案することができます。

④クライアントの業務負荷軽減

コスト見直しにおけるクライアントの業務負荷の最小化に努めております。サプライヤーへのコスト見直し依頼や価格協議等の通常業務以外の工数を、専門チームへアウトソーシングすることで担当者の業務負荷の軽減が可能となります。事前の情報収集や進め方のご相談等で一定のお時間をいただきますが、自社で進めるよりも遥かに工数を軽減できた上で、コスト削減メリットを享受いただけます。

プロレド・パートナーズでは、専門的かつ多面的なアプローチにより、自社だけでは実現しえない、一段踏み込んだ価格水準を取得しています。特に、クライアントとサプライヤーとのこれまでの関係性や過去の取り組み実績等のヒアリングを行い、取引関係が崩れることがないように配慮しています。協議の進め方、サプライヤー選定基準についてもクライアントの意向を確認しながら慎重に進めるため、トラブルを抑え、非常に高い顧客満足度を獲得しております。

プロジェクトの進め方と役割分担

下記4つのステップでプロジェクトを進行します。基本的に、1番目と4番目のステップにてご協力いただくのみで、クライアントの負担が最小限となるよう進めていきます。現状把握から契約締結まで、プロレドの専門コンサルタントが一貫してコスト削減に関わる業務を遂行します。

プロジェクトの進め方と役割分担

コスト削減事例

以下では電話料金に関する2つのコスト削減事例をご紹介します。

事例① 互恵関係がある既存キャリアとの適正化協議

✔背景
自社で既にコスト削減を実施し、大きな割引を取得済みであったが、取り巻く事業環境の厳しさから更なる削減の可否検討を含めて受託。既存キャリアとは互恵取り引きもあるため、キャリア切り替えは選択肢にない状況。

✔結果
相見積り等による競争環境が作り出せない状況の中、クライアントの過去の取り組みやご利用状況等のヒアリングや、当プロジェクト経験に基づく分析結果から得た削減余地をもとに既存キャリアとの協議を実施。コスト削減に取り組むクライアント事情も踏まえ、最新の市場水準を実現する提案の取得に成功。

客観的な見地による市場水準との比較分析に基づく適正化は、​中長期的な観点で必ず双方のメリットとなり、プロレドにお任せいただくことで適切な着地点を導き出す事が可能となります。

事例② 直近に契約更新した既存キャリアとの適正化協議​

✔背景
プロジェクト受託時点で直近に既存キャリアとの契約更新を行っており、契約満了まで2年有余を残している状況でのご相談。​利用状況を仔細に分析したところ、当社プロジェクト実績から鑑みるに、単価感としては幾らか削減余地が見込まれるため、プロジェクトを進行。

✔結果
既存キャリアとしても複数年契約の前提で更新されていたため、契約期間中での提案に難色を示されており、一次回答としてはこれ以上の削減が難しいとの着地。​また、この段階でのキャリア変更は違約金が膨大になるため、既存キャリアとの協議を続行する形でアプローチ方針を再検討。

事例①のアプローチ方針だけでなく、コスト削減の交換材料として既存キャリアの実益に貢献できそうな要素をご提案した結果、削減提案の取得に成功。​市場水準をもとにした一方的な提案依頼だけでなく、サプライヤーにとってもメリットある取り組みにできるよう、状況に応じて最適な手法を採択しております。​

上記以外のコスト削減事例に興味がある場合、下記からクライアントのインタビューを確認できます。実際の法人名とともにご紹介させて頂いており、より詳細なイメージができると思いますので、是非ご参照ください。​

なぜプロレドなのか

プロレドでは豊富な実績、経験を有する専門のコンサルタントが蓄積されたデータ・ノウハウをもとに状況を詳細に分析し、クライアントと通信サプライヤーとの中長期的な関係構築の架け橋として取り組みを行います。単なる相見積もりではなく、クライアントの個別事情や背景を踏まえた協議を徹底することで、関係性を毀損することなく、自社でのお取り組みから更に一段踏み込んだ価格水準の実現をご支援いたします。

通信関係コストについて、外部の専門家やコンサルティング会社をご検討の際は、どうぞ安心してプロレドへご相談ください。

TOP