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脱炭素とは?わかり易く簡単に解説します

近年、世界中で起きている異常気象の原因と言われているのが「地球温暖化」。これはCO2をはじめとする温室効果ガスが原因だという認識が広まり、CO2排出を抑制・削減しようという動きが高まっています。そんな中で「脱炭素」という言葉もよくニュースや社会の中で聞く方も多いと思います。

この記事ではなぜ脱炭素が必要なのか、世界の動きもふまえて解説します。

脱炭素とは

まず初めに「脱炭素」という言葉についてですが、これは「温室効果ガスの排出量をゼロにする取り組みのこと」を指します。

パリ協定を機に、世界中で起きている異常気象や海面上昇は地球温暖化が原因であり、その地球温暖化はCO2をはじめとする温室効果ガスが影響しているという考え方が広まりました。

この温室効果ガスを減らしていかなければ地球環境への悪影響が指摘されており、世界中のあらゆる国や地域が脱炭素に向けた取り組みを始めています。

なぜ脱炭素を目指す必要があるのか?

産業革命以降石炭や石油が大量に採掘され、エネルギー源として消費するようになってから、人類の二酸化炭素排出量は急激に増加しました。

そもそも二酸化炭素は地表の熱が宇宙へ放出されることを防ぐ温室効果という働きをもち、私たちの生活できる気温に保つことができています。ところがその二酸化炭素が急激に増えてしまったことで地球に熱がこもったような状態になり、地球温暖化が加速してしまっている状況にあります。

この地球温暖化は、海面上昇による国土の消失や台風の大型化などの異常気象をもたらし、自然環境だけでなく私たちの生活にも大きな影響を及ぼし始めています。

世界の脱炭素化に向けた動き

前述の通り、地球温暖化対策として各国が脱炭素に向けた取り組みを開始しています。その目指す目標や具体的な取り組みをご紹介していきます。

①脱炭素に向けた他国の目標

各国が脱炭素の目標を設定するにあたって指標としているのは、1992年に国連で採択された「気候変動に関する国際連合枠組条約」というものです。同条約に基づき、1995年からは毎年COP(気候変動枠組条約締約国会議)が開催されており、1997年の京都で行われたCOP3では以下のCO2排出量を削減する目標が定められました。

・先進国全体で約5%を削減
・日本は6%、米国は7%、EUは8%を削減

 ※どちらも1990年と比較

これは「京都議定書」と呼ばれており、この後を継いだのが冒頭でも触れた「パリ協定」(COP21)です。

このパリ協定では

・世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より低く保ち、1.5℃に抑える努力をする
​​​​​​​・21世紀後半には温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする

という目標が掲げられました。

これに対し、世界の国や地域で脱炭素に関する表明が出始めました。主要国の表明状況は下図の通りです。

(出展:経済産業省 資源エネルギー庁より

②脱炭素に向けた他国の活動

脱炭素に向けた取り組みに関して、主な国々の取り組みや政策としては以下の通りです。

(出展:経済産業省 資源エネルギー庁より

このように投資額でもやはりEUが群を抜いており、世界の脱炭素に向けた取り組みをけん引しています。日本でもEUに倣い、10年間で150兆円超の官民協業投資を急ぐ構想を表明しており、財政支援枠を検討しています。(※2022年6月18日 日経新聞記事より)

まとめ

このように、脱炭素に向けた取り組みは世界の急務となっており、取り組まざるを得ない雰囲気を薄々感じている方も多くなっているのではないでしょうか。

その必要性や脱炭素の潮流に関してより知りたい等ご要望がございましたら、プロレド・パートナーズが承ります。様々な課題・疑問を解決いたします。お困りごとがありましたらぜひお気軽にご相談ください。

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