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『シニアビジネスマーケット』6月号に連載第8回が掲載されました

シニアビジネスの経営情報誌『シニアビジネスマーケット』6月号に「財務にインパクトを与えるコスト削減」第8回が掲載されました。

シニアビジネスマーケット第8回_人材採用のコスト削減_

出典:シニアビジネスマーケット6月号

第8回「人材採用のコスト削減」

介護人材難で膨れ上がる採用コスト

 高齢者住宅や介護施設を運営するなかで、広告宣伝費もコストの大きな割合を占める費目です。入居者募集のために、折込みチラシや紙媒体への広告掲載はもちろんのこと、異業種からの参入もあり競合他社の増加により競争が激しくなるなか、自社施設の魅力をアピールするために、情報量の豊富なネット広告へシフトされている企業も多いのではないでしょうか。また、広告出稿だけでなく、紹介センターや取引のあるサプライヤーからの紹介も集客手法として一般的になりつつあります。
 一方、業界全体で施設数が増加するなか、入居者募集と同様に従業員の確保も深刻な問題となっています。人手不足を補うために、採用費をかけて採用活動に取り組んで、やっと採用できた人材もなかなか定着せずに、採用コストが嵩んでいるという話もよく耳にします。では、コストを抑えながらうまく人材を採用するにはどのような取組みをすればよいの
でしょうか。
 採用費見直しの取組みとしては、大きく分けて、「採用チャネル別のコスト見直し」「効率的な採用アプローチ」「社員定着率の改善」の3つがあります(別図)。SBM8回_図表

1.採用チャネル別でのコスト見直し

①求人広告は出稿計画の見直しがポイント
 紙媒体であれば、新聞折込みや求人雑誌、地域のフリーペーパー等があり、掲載料は掲載スペースに応じた価格設定で、施設周辺のエリアへ絞った掲出が可能です。ただし、掲載できる情報量が少なく、施設の特色を表現するには限界があります。一方でネット広告は、写真や動画の掲載が可能で、施設の特色を十分にアピールできます。また、紙媒体と違い掲出範囲に制限がなく、広いエリアの候補者の目にふれることが可能で、パソコンやスマートフォンを通して、ちょっとした時間でも閲覧可能というメリットがあります。
 紙媒体、ネット広告のコストを抑えるコツは、出稿量の見直しです。掲載の都度費用が掛かる場合、出稿に対する反響数や応募率を分析し、出稿頻度を毎月から隔月に減らしても、応募数に大きな影響を与えることなくコストを抑えることが可能です。また、効果が高い出稿先へ集約することによるボリュームディスカウントや、回数券の利用で1回当たりの掲載料を抑えることも可能です。

②人材紹介会社を利用し、採用担当者の業務コストを削減
 人材紹介会社を利用するメリットは、求めるスキルや経験をもった候補者を紹介してもらえることです。他の求人方法では、応募してきたすべての候補者から、選考する必要がありますが、紹介会社の場合は、希望条件に合った候補者を絞り推薦してくれるため、希望水準を満たした候補者から選考が可能です。ただし、紹介会社の担当者と希望条件を明確に共有できていないと、紹介される人材に希望とズレが生じることがありますので注意が必要です。
 報酬は、採用した人材の年収の35%程度が一般的ですが、年間の採用予定人数を基に、報酬割合を交渉することは可能です。担当者と頻繁にコミュニケーションを取り、自社へよい人材を紹介してもらえる関係性を構築することが重要でしょう。

③派遣社員を賢く活用する
 求人に対し応募はあっても、よい人材に巡り合えない場合は、派遣社員も有効な手段です。一定のスキルを満たした人材となると、費用としては一見割高にみえますが、正社員給与の社会保険料や、福利厚生等も含めた支払いと比較すると、派遣で採用したほうが割安な場合もあります。必要従業員数を確保するために基準に満たない正社員の採用を優先し、人材が定着せず採用活動を繰り返しコストが嵩むようであれば、派遣社員を採用して、基準に合った人材を採用できるまで待つことのほうが、長期的にはコスト削減につながるケースもあります。まずは、派遣社員を導入した場合に掛かる費用と、正社員の人件費を分析し、コストメリットが出るか確認してみてはいかがでしょう。

2.効率的な採用アプローチ
 人材不足が深刻化するなかで、採用に成功している企業は下記のような取組みを活発化させています。

①既存従業員による紹介制度
 文字通り、既存の従業員経由で採用に至った場合、その紹介者へ謝礼を支払います。企業側のメリットとしては、採用コストが抑えられるだけでなく、従業員の紹介ということで一定水準の人材レベルが担保できるという点があります。また、候補者にとっても、紹介者から情報を得ることで職場に対するイメージのズレが防げて、採用された際には自分が信
頼をおける人がいるというメリットがあります。

②コーポレートサイトを改良し、施設/職場の魅力度を大幅アップ
 2つめは、コーポレートサイト等の自社メディアを活用し職場の魅力をアピールして、求人応募の志望度/確率を高める方法です。求人に応募を検討する候補者は、求人広告や人材紹介会社からの情報だけではなく、自らコーポレートサイトを見て調べたうえで応募を判断するものです。せっかく求人に興味をもってもらえても、コーポレートサイト等に情報
量が少ないと、候補者が他社と比較検討する際に見劣りしてしまい、選択肢から外れてしまいます。候補者の興味を応募へつなげるために、職場の写真や研修制度、入社後のキャリアパス等をコーポレートサイトへ明確に掲載することで、自分が働くイメージをつかみやすくなり、応募への意欲を高めることにつながります。
 また、個別の採用ページを作成すると反響もさらに大きくなります。

3.社員定着率を改善
 せっかく採用コストを抑制しても、採用後に人が定着せずすぐに辞めてしまい、継続的に採用活動が必要になると、結果的に採用費の削減にはつながりません。重要なのはコストの見直しだけでなく、採用した人材がすぐに辞めずに定着し、長期的に活躍してくれることです。
 定着率の向上は、職場環境の改善や、勤務形態、福利厚生の改革等と短期間での取組みがむずかしいものも多いのですが、従業員の声を拾ったり、人が集まる施設の取組みを紹介するなど、自社の状況を少しずつでも見直すことで、定着率の改善へとつなげることが可能になります。また、施設として現状の改善を進めることが、従業員のモチベーションアッ
プへつながり、活き活きと働いてくれれば、施設の魅力の向上にもなります。
 良好な職場環境・勤務形態は新規採用のアピールだけでなく、従業員の満足度を高め定着率の向上につながり、社員紹介採用の動きもふえることが考えられ、結果的に採用費全体のコスト見直しにもつながります。